システム開発・インフラ構築のディ・アイ・システム

定期購読管理システム

定期購読管理システムをスクラッチで開発
伴走型で様々な要望に柔軟かつ迅速に対応

出版社の顧客接点を担うダイヤモンド・コミュニケーションズ。同社は、2015年にシステムの老朽化に伴い、定期購読管理システムを刷新した。開発を担ったディ・アイ・システムは導入後も長期にわたり伴走型で運用・保守を支援。同社のコアコンピタンスである、コンタクトセンターの顧客対応品質のさらなる向上を図るべく、様々な改善要望に応えている。同社はシステムとコンタクトセンターをベースに、グループ外に向けて定期購読管理業務のアウトソーシング事業拡大を目指す。

株式会社ダイヤモンド・コミュニケーションズ

株式会社ダイヤモンド・コミュニケーションズ
代表取締役社長
井上 直 氏

株式会社ダイヤモンド・コミュニケーションズ 代表取締役社長 井上 直 氏

01課 題

システムの老朽化に伴い、定期購読管理システムをマイグレーションしたい

オペレーターの負荷を軽減し顧客対応品質のさらなる向上を図りたい

定期購読管理業務のアウトソーシング事業を拡大したい

複雑な業務フローにより
パッケージ導入を断念

出版ビジネスで持続的成長につながるのが定期購読だ。サブスクリプションは、雑誌の定期購読を表す言葉だった。20年ほど前から、ダイヤモンド社は定期購読管理システムを構築し運用してきた。それを担ってきたのがダイヤモンド・コミュニケーションズである。システムとコールセンターの両方を兼ね備えている点が強みになっていると同社 代表取締役社長 井上直氏は話し、説明する。

「定期購読管理システムは、申込受付から購読管理、売上、請求、送本、継続処理、入金まで、定期購読の業務サイクルをトータルサポートします。システム以外に重要な業務となるのが購読者への人的対応です。雑誌到着日の遅延、キャンペーン内容、落丁乱丁、契約期間の確認など、コールセンターには様々な問い合わせが寄せられます。応対の仕方によって購読継続に影響を及ぼすため、高い品質が必要です」さらに、井上氏は「コールセンターは出版社の“顔”になる」と強調し、こう続ける。

「顧客からの問い合わせに対し、オペレーターは購読管理データベースにアクセスし過去の履歴などから必要な情報を活用し、迅速かつ丁寧な対応を行っています。これまで培ってきたノウハウをベースに、システムとコールセンターの両輪で顧客接点のブランド価値を高めています」

ダイヤモンド社の定期購読ビジネスを支えるシステムが、ターニングポイントを迎えたのは10年ほど前のこと。老朽化のためメンテナンスが難しくなったシステムのマイグレーションがきっかけになったと同社 取締役 経営企画部 部長 津幡努氏は振り返る。「同システムは内製によるスクラッチで開発しました。しかし、システムのマイグレーションは内製では難しい。パッケージを検討したのですが、定期購読の業務フローが複雑でパッケージでは対応しきれないことが分かりました。購読料金の値引き、キャンペーン特典、特殊な販売経路といった細かい要件に加え、ダイヤモンド社の新サービスへの対応、オペレーターからの要望など様々な改善に応える柔軟性が必要でした。そこでパッケージを諦め、2015年に豊富なシステム開発実績を有するディ・アイ・システムに依頼することにしました」

02導入のポイント

業務フローが複雑で難しい条件のもと、スクラッチでシステムを開発できる技術力を評価。導入して終わりではなく、運用していく中で細かい要望に応える伴走型支援を重視

新システムで重要なテーマは
顧客満足度向上と業務効率化

「通常の販売管理システムとは異なるため、ディ・アイ・システムには開発に入る前に、定期購読に関する業務や運用に関して理解してもらいました」と同社 テレマーケティング部 ゼネラルマネージャー 江澤達三氏は話し、こう続ける。「開発を行う際に課題となったのは、既存システムのプログラムをすべて知るスタッフが存在せず、システムに関するドキュメントも残されていなかったことです。ディ・アイ・システムは、当社の運用担当と一緒にプログラムを読み解きながら開発を進めました」

新システム開発ではマイグレーションはもとより、顧客満足度向上と業務効率化を重要な要件として盛り込んだ。課題は、オペレーターが違和感なく業務を行えるように既存画面を変えることなく、いかに新機能を追加するか。顧客満足度の観点では、問い合わせに対する回答の質とスピードの向上を図るために検索機能を強化。江澤氏は「回答スピードの向上は対応件数をこなすことが目的ではありません。質問に対して丁寧かつ的確に答えるためです。当社は、顧客満足度の最優先をオペレーターに求めており、そうした姿勢が文化として息づいています」と強調する。

業務効率化では、オペレーターの負荷軽減を図ったと江澤氏は話す。「オペレーターは定期購読申込ハガキや申込書から必要な情報を入力し登録処理を実施します。当時、3人で行っていた作業を、画面で入力の正否をチェックできる機能の追加により2人で本登録が行える形に変更しました。また購読者番号の入力により履歴が表示されるなど使い勝手も向上。さらに事務処理に関して入金の自動化、領収書・請求書・見積書の自動発行など自動化を推進し、手作業によるミス軽減も実現しました」(江澤氏)

▲ 取締役 経営企画部 部長 津幡 努氏

▲ テレマーケティング部 ゼネラルマネージャー 江澤 達三氏

03効果

ディ・アイ・システムは、既存システムに関するドキュメントが残っていない中、同社の運用担当者と一緒にシステムを構築。長期にわたり安定稼働を実現

オペレーターがとまどうことがないように、既存画面はそのままに新機能を追加し効率化を図った。運用していく中で改善を行いさらなる品質向上を実現

ディ・アイ・システムの伴走型支援により定期購読管理システムとコンタクトセンターの強みを拡大。すでに複数社から受託

定期購読管理業務の
アウトソーシング事業を拡大

2015年に、スクラッチ開発でマイグレーションした定期購読管理システムが本稼働。現在まで安定稼働を続けている。運用していく中で、インボイス制度対応はもとより、オペレーターへのヒアリングをもとに改善を行っているという。「例えば、従来は申込書を見て地域コードを入力していました。それをプルダウンで地域とコードを選択し登録できる機能を追加。申込数が多いと、小さな手間でも負荷が高くなるため、一手間を省くための要望も多いですね」(津幡氏)

顧客データの活用にも力を入れている。コンタクトセンターに寄せられる問い合わせやクレームは、ダイヤモンド社にとってビジネスチャンスへの“気づき”につながるからだ。「コンタクトセンターで対応した履歴を集計し、ダイヤモンド社の各部門にフィードバックしています。サービス改善、商品開発、キャンペーン施策立案などにお客さまの声を生かしています」(井上氏)

同社はグループ外に向け、定期購読管理業務のアウトソーシングサービスを開始。すでに複数社の業務委託を受けている。「人材不足の中、ニーズはあるのですが、業務フローの複雑さなどから受託できる企業がいないのが現状です。当社のコアコンピタンスである、出版業界に精通したコンタクトセンターとシステムの両輪で事業を拡大していきたいと思います。ご導入企業から『ダイヤモンド・コミュニケーションズに頼んで良かった』と高く評価していただいています。プライバシーマークも取得しており、大切なお客様情報をセキュアな環境で安全に管理・運用します」(井上氏)

ディ・アイ・システムのサポートについて江澤氏は話す。「システムを開発・構築して終わりではなく、伴走型で運用を支援してもらっています。細かい依頼にも柔軟かつ速やかに応える開発力を高く評価しており、長いお付き合いとなりました。ディ・アイ・システムの支援があればこそ、アウトソーシングビジネスを展開できていると思っています。また、ハードウェアの保守も委託し、機器トラブル時の迅速な対応により影響を最小限に抑えることができました」

井上氏は、「ダイヤモンド社は創業1933年以来、『読者ファースト』を貫いてきました。当社も、その姿勢を徹底追及しています。今後もディ・アイ・システムには、当社と一体となって読者の満足度向上に向けたシステム改善をお願いします」と期待を寄せる。

出版社と購読者の良好な関係構築に貢献するダイヤモンド・コミュニケーションズ。ディ・アイ・システムは技術力とサポート力で同社のさらなる成長を支援していく。

■株式会社ダイヤモンド・コミュニケーションズ
本社所在地
〒151-0051 東京都渋谷区千駄ヶ谷5-18-20
代々木フォレストビル4階
代表者
代表取締役社長 井上 直
設立
2000年6月
事業内容
コンタクトセンター業務、定期購読の読者管理
URL
https://www.diamond-com.co.jp/

▲ ダイヤモンド・コミュニケーションズ
江澤 達三氏 津幡 努氏 井上 直氏(左から)ディ・アイ・システム 藤村 壮 (右)

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